こんにちは、ミラノです。

最近利き足・軸足の分析を頑張っているわけですが、どうやって見分けているのか?という質問をちょくちょくいただいたので、ここにメモ書き程度ですが一応残しておこうと思います。

①基本的な構えにおけるつま先・かかとの使い方

ぶっちゃけこれでほとんど決まると言っても過言ではありません。
オーソドックスで構えていると、利き足が右の人はつま先、左の人はかかとで奥足をキャンバスに押し付ける傾向にあります。

百聞は一見に如かず、実際に見てみましょう。

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クロフォードとオルティス、どちらも利き足は右です。奥足である右足はつま先で立っていますね。


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メイウェザーとライアン君、こちらは二人とも利き足が左です。右足をかかとまでべったりくっつけていますね。

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ちなみにクロフォードが左構えになると、このように奥足となる左足はがっつりかかとまでキャンバスにつけています。

ただし、ここからいろいろな動作をするにあたっては、両足のつま先とかかとを巧みに使い分ける必要がありそうです。
なのであくまで構えている「静」の状態において、この傾向が強まると捉えてください。


②利き足が前にあると奥側の半身が逃げやすい

思うに、利き足を前に置くボクサーはアウトボクシングに長けている場合が多い気がします。


なんでGGG?と思うかもしれませんが、利き足が左の彼はカネロ第2戦で見事なアウトボクシングを展開していました。カネロのプレッシャーに下がらされていたと解釈することも出来ますが…。

見ていると、右半身は右かかとを基準に動かしているのがなんとなく分かるかと思います。

右かかとをキャンバスにつけようとすると、右膝が伸びます。するとその力を逃がすために右股関節が時計回りに引っ張られます。

これが②の原理であると考えられます。

そしてその原理を最大限活用し、左フックをサンデーパンチに仕上げたボクサーが、ライアン・ガルシア君です。




美しい…!

ただし、奥側の半身が逃げやすいというのはやはり欠点になりうると思います。



この動画の後半に出てくるアルベルト・マチャドはB2、利き足は右と思われます。

序盤は右フックのカウンターで2度ダウンを奪うなど有利に展開していましたが、試合が進むにつれて左半身の逃げる傾向が強まり、最後は距離を詰められながらの左フックをピボット中に被弾、逆転KO負けを喫してしまいました。

身体が開きやすい分、隙も大きくなる。上手く付き合っていく必要があるみたいです。


以上、利き足・軸足の見分け方考察でした。

4スタンス理論にはこういう話が出てこないわけですが、ボクシングを分析するうえでこれも欠かせない要素だな、と日々強く感じている次第です。