どうも、ミラノです。
Twitterで毎日のように「4スタンス理論はすごい」「4スタンス理論は神」「4スタンス理論は義務教育化すべき」とのたまっている僕ですが、そんなこと言われてもよく分からん、錬金術みたいで胡散臭いと感じている方、結構いらっしゃると思います。
今回は440人以上のボクサーを判別してきたこのワタクシめがどのようにボクサーを見ているのか、ざっくりみっちり紹介していきたいと思います。
🥊正面側か、背中側か🥊
まずはクロスタイプ(A1/B2)とパラレルタイプ(A2/B1)の違いから。厳密には少し異なるのですが、まずはこれをおさえておきましょう。
クロスタイプは正面側を基点に身体を回転させます。

これに対し、パラレルタイプは背中側を基点に身体を回転させます。

フリオ・セサール・チャベスvsロジャー・メイウェザー第2戦を観てみましょう。
チャベスはB2(=クロス)、メイウェザーはA2(=パラレル)です。つまり上の画像に照らし合わせると、チャベスは身体正面が、メイウェザーは背中が動作主面となっています。
チャベスのアクションを正面側から見た時、或いはメイウェザーのアクションを背中側から見た時、中心軸がなんとなく見えてくると思います。

🥊腰が沈むか、沈まないか。つっかえ棒か、そうでないか🥊
これはAタイプとBタイプで現れる違いです。動作の直前においてAタイプの腰は沈まず、Bタイプはやや沈みます。
ブルックはA1、スペンスはB1です。つまりブルックのアクションは腰が沈まず、スペンスは腰を沈めてからアクションに入ります。
腰を沈めるという動作はワンクッション入れることとなるので、必然的にBタイプは動き出しに難を抱えています。
一方、腰を沈めずにエネルギーを伝えるには身体を伸び上がらせなくてはなりません。つまりAタイプは動いた後に隙を見せることが多いです。
実際、この試合ではスペンスがブルックの弱点をうまく利用してボディから削るシーンが目立ちますね。
注意としては、Aタイプは一切腰を落とさないわけではありません。しゃがむ時は誰だって腰を落とします。
これはA1同士の試合です。
これはB2同士の試合です。
分からんわ!!!!って声が聞こえてきますね…いや、無理もないです。
では膝に注目してみましょう。
アルバラードとペタルコリンは、GGGやレミューと比べて膝が固定されている傾向にあります。特にアルバラードのダッキング動作に注目してほしいのですが、ほとんど膝を動かさずに上体を倒していますね。足底、膝、みぞおちをポイントとして軸を形成し、股関節を柔らかく動かす特徴が表れています。
これに対してBタイプは足底、股関節、首付け根を軸ポイントとし、膝を動作ポイントとしてフレキシブルに活用するのです。
より上半身をワイルドに動かすのはどちらかというとAタイプですね。それゆえ前脚がつっかえ棒のように見えるのです。
🥊タイプ別の固定ポイント🥊
最後に、どこを固定しているのかをより具体的に言及して締めたいと思います。「正面側か、背中側か」と関連している部分でもあります。

アセリノ・フレイタスはA1タイプです。ガードの緩い選手ですが、左右に動きつつみぞおちを落とし込んで軸を形成し「力みなく」強打を放つ、野性味に溢れたファイトスタイルですね。
ディフェンスでも派手に上体を動かしていますが、やはり動作の基点はみぞおちです。

イスラエル・バスケスはA2です。みぞおちの反対側を基点に正面からガンガン打ち込んでいくアグレッシブなファイトスタイルは、典型的なメキシカンスタイルとはやや異なるものです。
どことなくジェイソン・マロニー戦のナオヤ・イノウエを思い起こさせますね。

ダリウシュ・ミハルチェフスキはB1です。誰だよとか言わないでくださいね()
首付け根の背中側を基点に、上体を起こしたまま左右を叩きつけます。固定ポイントが背中側にある分、ジャブがクロスタイプより正面から差し込まれるのはA2と共通していますね。

最後は僕の大好きなカール・フローチ先生です。怒涛の連打によく特徴が表れていますね、しっかりと首付け根の正面側が基点となっています。
ジャブを出したら重心が自然に戻るのも、奥脚の足底に軸ポイントがあるからです。
フレイタス、バスケス、ミハルチェフスキ、フローチ、いずれもハードパンチャーですが、いかがでしょう。違いはあっても皆姿勢が美しいです。
そう、美しいパンチはノックアウトパンチなのです。美しくなければノックアウトはできないのです。
毎回記事がクソ長くなって申し訳ございません。説明下手はつらいものです。
ここまで読んでくださった方はおそらくよほど熱意のある方でしょう。お疲れ様でした!
よろしければ、「この選手はこのタイプですか?」的な質問や、「boksadoに登録されてるこの選手タイプ違うと思うんだけど」といった指摘を是非ともしてください。
今後ともよろしくお願いいたします。
それではノシ
Twitterで毎日のように「4スタンス理論はすごい」「4スタンス理論は神」「4スタンス理論は義務教育化すべき」とのたまっている僕ですが、そんなこと言われてもよく分からん、錬金術みたいで胡散臭いと感じている方、結構いらっしゃると思います。
今回は440人以上のボクサーを判別してきたこのワタクシめがどのようにボクサーを見ているのか、ざっくりみっちり紹介していきたいと思います。
🥊正面側か、背中側か🥊
まずはクロスタイプ(A1/B2)とパラレルタイプ(A2/B1)の違いから。厳密には少し異なるのですが、まずはこれをおさえておきましょう。
クロスタイプは正面側を基点に身体を回転させます。

これに対し、パラレルタイプは背中側を基点に身体を回転させます。

フリオ・セサール・チャベスvsロジャー・メイウェザー第2戦を観てみましょう。
チャベスはB2(=クロス)、メイウェザーはA2(=パラレル)です。つまり上の画像に照らし合わせると、チャベスは身体正面が、メイウェザーは背中が動作主面となっています。
チャベスのアクションを正面側から見た時、或いはメイウェザーのアクションを背中側から見た時、中心軸がなんとなく見えてくると思います。

🥊腰が沈むか、沈まないか。つっかえ棒か、そうでないか🥊
これはAタイプとBタイプで現れる違いです。動作の直前においてAタイプの腰は沈まず、Bタイプはやや沈みます。
ブルックはA1、スペンスはB1です。つまりブルックのアクションは腰が沈まず、スペンスは腰を沈めてからアクションに入ります。
腰を沈めるという動作はワンクッション入れることとなるので、必然的にBタイプは動き出しに難を抱えています。
一方、腰を沈めずにエネルギーを伝えるには身体を伸び上がらせなくてはなりません。つまりAタイプは動いた後に隙を見せることが多いです。
実際、この試合ではスペンスがブルックの弱点をうまく利用してボディから削るシーンが目立ちますね。
注意としては、Aタイプは一切腰を落とさないわけではありません。しゃがむ時は誰だって腰を落とします。
これはA1同士の試合です。
これはB2同士の試合です。
分からんわ!!!!って声が聞こえてきますね…いや、無理もないです。
では膝に注目してみましょう。
アルバラードとペタルコリンは、GGGやレミューと比べて膝が固定されている傾向にあります。特にアルバラードのダッキング動作に注目してほしいのですが、ほとんど膝を動かさずに上体を倒していますね。足底、膝、みぞおちをポイントとして軸を形成し、股関節を柔らかく動かす特徴が表れています。
これに対してBタイプは足底、股関節、首付け根を軸ポイントとし、膝を動作ポイントとしてフレキシブルに活用するのです。
より上半身をワイルドに動かすのはどちらかというとAタイプですね。それゆえ前脚がつっかえ棒のように見えるのです。
🥊タイプ別の固定ポイント🥊
最後に、どこを固定しているのかをより具体的に言及して締めたいと思います。「正面側か、背中側か」と関連している部分でもあります。

アセリノ・フレイタスはA1タイプです。ガードの緩い選手ですが、左右に動きつつみぞおちを落とし込んで軸を形成し「力みなく」強打を放つ、野性味に溢れたファイトスタイルですね。
ディフェンスでも派手に上体を動かしていますが、やはり動作の基点はみぞおちです。

イスラエル・バスケスはA2です。みぞおちの反対側を基点に正面からガンガン打ち込んでいくアグレッシブなファイトスタイルは、典型的なメキシカンスタイルとはやや異なるものです。
どことなくジェイソン・マロニー戦のナオヤ・イノウエを思い起こさせますね。

ダリウシュ・ミハルチェフスキはB1です。誰だよとか言わないでくださいね()
首付け根の背中側を基点に、上体を起こしたまま左右を叩きつけます。固定ポイントが背中側にある分、ジャブがクロスタイプより正面から差し込まれるのはA2と共通していますね。

最後は僕の大好きなカール・フローチ先生です。怒涛の連打によく特徴が表れていますね、しっかりと首付け根の正面側が基点となっています。
ジャブを出したら重心が自然に戻るのも、奥脚の足底に軸ポイントがあるからです。
フレイタス、バスケス、ミハルチェフスキ、フローチ、いずれもハードパンチャーですが、いかがでしょう。違いはあっても皆姿勢が美しいです。
そう、美しいパンチはノックアウトパンチなのです。美しくなければノックアウトはできないのです。
毎回記事がクソ長くなって申し訳ございません。説明下手はつらいものです。
ここまで読んでくださった方はおそらくよほど熱意のある方でしょう。お疲れ様でした!
よろしければ、「この選手はこのタイプですか?」的な質問や、「boksadoに登録されてるこの選手タイプ違うと思うんだけど」といった指摘を是非ともしてください。
今後ともよろしくお願いいたします。
それではノシ