boksado備忘録

『boksado』管理者、ミラノの物置です。

2022年11月

こんにちは、ミラノです。

最近利き足・軸足の分析を頑張っているわけですが、どうやって見分けているのか?という質問をちょくちょくいただいたので、ここにメモ書き程度ですが一応残しておこうと思います。

①基本的な構えにおけるつま先・かかとの使い方

ぶっちゃけこれでほとんど決まると言っても過言ではありません。
オーソドックスで構えていると、利き足が右の人はつま先、左の人はかかとで奥足をキャンバスに押し付ける傾向にあります。

百聞は一見に如かず、実際に見てみましょう。

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クロフォードとオルティス、どちらも利き足は右です。奥足である右足はつま先で立っていますね。


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メイウェザーとライアン君、こちらは二人とも利き足が左です。右足をかかとまでべったりくっつけていますね。

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ちなみにクロフォードが左構えになると、このように奥足となる左足はがっつりかかとまでキャンバスにつけています。

ただし、ここからいろいろな動作をするにあたっては、両足のつま先とかかとを巧みに使い分ける必要がありそうです。
なのであくまで構えている「静」の状態において、この傾向が強まると捉えてください。


②利き足が前にあると奥側の半身が逃げやすい

思うに、利き足を前に置くボクサーはアウトボクシングに長けている場合が多い気がします。


なんでGGG?と思うかもしれませんが、利き足が左の彼はカネロ第2戦で見事なアウトボクシングを展開していました。カネロのプレッシャーに下がらされていたと解釈することも出来ますが…。

見ていると、右半身は右かかとを基準に動かしているのがなんとなく分かるかと思います。

右かかとをキャンバスにつけようとすると、右膝が伸びます。するとその力を逃がすために右股関節が時計回りに引っ張られます。

これが②の原理であると考えられます。

そしてその原理を最大限活用し、左フックをサンデーパンチに仕上げたボクサーが、ライアン・ガルシア君です。




美しい…!

ただし、奥側の半身が逃げやすいというのはやはり欠点になりうると思います。



この動画の後半に出てくるアルベルト・マチャドはB2、利き足は右と思われます。

序盤は右フックのカウンターで2度ダウンを奪うなど有利に展開していましたが、試合が進むにつれて左半身の逃げる傾向が強まり、最後は距離を詰められながらの左フックをピボット中に被弾、逆転KO負けを喫してしまいました。

身体が開きやすい分、隙も大きくなる。上手く付き合っていく必要があるみたいです。


以上、利き足・軸足の見分け方考察でした。

4スタンス理論にはこういう話が出てこないわけですが、ボクシングを分析するうえでこれも欠かせない要素だな、と日々強く感じている次第です。

こんにちは。ミラノです。

既に生ける伝説と化したGGGですが、彼の全盛期は本当に誰が勝てるんだと感嘆の声が上がるものでした(要出典)。

そんな彼のボクシングを引き継げそうな選手を見つけたので、紹介しましょう。


🥊キャンベル・ハットン

コアな方なら大いなる疑問符を頭に浮かべたことでしょう。ライトな方なら誰だそいつと思ったことでしょう。

彼こそはかつてのイギリスのスーパースター、リッキー・ハットンの息子。

ぶっちゃけデビュー当初はいろいろ問題ありで、この先親父のようにトップ戦線へ駆け上がるとは思えない出来でした。

しかし、先日のビボルvsラミレスのアンダーでは素晴らしいパフォーマンスを披露しました。


なぜ彼がGGGのファイトスタイルを引き継げるのか。今回はそれを4スタンス理論含め独自にプレゼンする回です。

HattonStance


GGGstance

ハットン、GGG共に4スタンス理論上はB2タイプに該当します。基本姿勢においては右足底、右股関節、首付け根前面を軸ポイントとし、これらを一直線上に揃えます。

ジャブを見てみましょう。

HattonJab1

左足に体重を落とし込みつつ、右肩を背中側へ引っ張り上げることで疑似的に右股関節-左肩間で体幹を圧縮します。

ただ、これについてはGGG(全盛期)の場合、

GGGJab1

より勢いよく右肩を引っ張り上げ、上半身からの出力を活かしてジャブを伸ばします。同じように左足へ体重が落とし込まれるのですが、ほとんど宙に浮いた状態となっていることからも、改めてGGGの体幹の高い能力には驚かされますね。

別の角度から見てみましょう。


HattonJab2


GGGJab2

ここでもGGGはハットンと比較してより深く左肩を押し込んでジャブを打ち出しているのが分かります。
ただ、全体的な姿勢としてはほぼ同じですよね。肘はBタイプにおける可動ポイントということもあり、積極的に動かすことによって全身の連動を補助します。

また、ここでも左足を水色の円で囲っていますが、察しの良い方ならもうおわかりでしょう。
GGGとハットンはどちらも左足が利き足です。


これは多少僕の独自見解を含みますが、ボクシングは4スタンス理論だけでなく利き足によってもアクションに影響を及ぼすようです。
同じオーソドックスでも利き足が異なることによって、パンチのベクトルやディフェンスの傾向などが変化するといった具合です。


HattonRight


GGGRight

右を見てみると、二人ともしっかり左股関節-右肩間で体幹を圧縮させているのが分かります。
また、Bタイプなので回転扉の如く上体の芯を回すことで全身運動を実現させています。

利き足に関連することですが、研究していて一つ気づいたことがあります。
あらゆる人間には4スタンス理論に関連してある種のパワーラインがあるということです。

GGGとハットンであれば、それは左足-左股関節-右肩間で成立しています。
重心は基本的に利き足に偏るので、動作の根っこは左足にある。そして、体幹の動作は左股関節-右肩の圧縮を基準とする。
分かりにくい説明で申し訳ないですが、次の左ボディで何が言いたいのか頑張って解説します。

HattonBody

ここでのハットンの左ボディは右足底、右股関節、首付け根前面で軸を形成し、右肘と左膝を積極的に動かすことで体幹を回転させています。
注目してほしいのが、利き足はつま先、反対に軸足はかかとを活用しているという点です。
正直理由はよく分からないですが、利き足はつま先、軸足はかかとを地面につけることでそれぞれの役割を果たしやすくなるようです。こういうのも勉強したら理由が分かるのかな…?

一方で、こんな打ち方もあるようです。

GGGBody

人によってはもう何回見たか分からないであろうマックリン戦のKOパンチとなったGGGのレバーブロー。
ここでは右足がキャンバスから離れてしまっていますが、その代わりに左足底、左股関節、右肩を揃えることで軸を作り、右肩を背中側に引っ張ることで体幹の回転を実現させています。

この軸、先ほど紹介した「パワーライン」と全く同じやつなんですよね。
ハットンの左ボディは(一見分かりづらいですが)4スタンス理論的には右股関節-左肩間で体幹を圧縮することによって力を伝えています。
これに対しGGGは、右肩を背中側へ引っ張ることで、疑似的に右股関節-左肩間での体幹圧縮を実現させているようなのです。
これが出来るのも、4スタンス理論上の軸と「パワーライン」が一致しているからではないかと、僕は考えています。


なんか書いてたらGGGとハットンの相違点みたいになってしまいました。
繰り返しになりますが、GGGとハットンはB2タイプ、利き足が左であるという2つの点で共通しています。
あと体型も少し似ているかな?

ハットンはまだまだこれからの選手なので、GGGのようになれるという期待は重すぎるかもしれませんが、それでも先日の良いパフォーマンスを見ると、ワクワクせずにはいられないんですよね。
「B2利き足左オーソドックスマスター」といえるGGGを目指せる条件を満たす。そして、今まさに急成長中。いや、そりゃワクワクしますって。

検証していて改めてGGGってエグいボクサーだなと思わされましたが、もう新しい世代はすぐそこまで来ている。
ハットンには今のアグレッシブな戦い方を更に高めて、いずれカザフの雷鳴に匹敵する「ハリケーン」となってほしいものです。

僕はキャンベル・ハットンを全力で推しますよ、えぇ。


それでは!

【参考動画】
ハットン(ビボルvsラミレス前座)

GGGvsマックリン

GGGvsロサド

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