BOKSADO備忘録

管理人(白井ミラノ)によるメモ書き置き場。

2023年02月

どうも、ミラノです。

筆が、止まんねえ!
というのも、3月になったらクソ忙しくなって手をつける暇がなくなるからです。
やれるだけやっておきたいのです。


🥊栗原慶太
・タイプ:B2
・利き足:右
🥊千葉開
・タイプ:B2
・利き足:左
 目につくのはやはり千葉の戦略、そして戦術。栗原の尖ったボクシングを悉く逆手に取っている。
 栗原の攻撃は非常に強力だが、正面に立つ傾向が強いためある程度軌道を予測できたものと思われる。パリングとヘッドスリップがよく機能していた。
 また、肩ではなく股関節で打つ分ガードが低い傾向にあることから、潜り込んだ状態からの左右フックはてきめんに脳を揺らす。
 千葉のパンチは利き足が前にあるがゆえに栗原よりコンパクトで、距離が詰まってスペースが足りない栗原をみるみるうちに消耗させていった。
 ここまでお見事な攻略をされると、正直再戦も千葉有利かな…と思ってしまう。
 ただ栗原も課題と的確に向き合い、左右の動きを改善してくる可能性は大いにある。
 なんにせよ、再戦とはいえ非常に楽しみなカードだ。


🥊マーク・マグサヨ
・タイプ:A2
・利き足:右
 重戦車フィゲロアにとって最初の本格的なフェザー級ファイターになるであろうマグサヨ。
 ピノイらしく豪快。ただ同じA2でトップ戦線を戦う選手たちと比べると、ボディブローを露骨に嫌がるとかディフェンスの歯切れが悪いとか、いろいろ思うところがある人も少なくない気がする。
 僕はわりと明確にフィゲロア有利だと思うんだけど、どう?


🥊ティム・チュー
・タイプ:B1
・利き足:右
 二世ボクサーは大体似たようなボクシングになる傾向があるけど、それにしてもこんなに似てる親子もいないなと思わされる。
 正面に立ちっぱなしな分右ストレートを喰いやすいところまで同じだけどね…。
 トニー・ハリソンはイン/アウトどちらも出来る選手だし、右カウンターも上手い。さしずめコスタヤ・チューvsディオスベリス・ウルタドのような激しい試合になるのではなかろうか。


🥊桑原拓
・タイプ:B2
・利き足:左
 圧倒的無双をしているナオヤに対して、伸び悩みを強いられている桑原。
 もしやあなた、B2利き足左なのでは?
 すんごいA2っぽい動きをしてるけど、よくよく見るとBタイプらしく両膝を積極的に動かし、普段の構えでは肘が体幹から離れるシーンが目立つ。
 ユーリ戦では終始右ストレートに苦しんだが、上記のマグラモとの試合でも課題は払しょくしきれていないように思う。その原因について…
 例えばB2利き足右の場合、右肩-左股関節間で体幹を圧縮させる動作を積極的に行う。これは左ジャブを放つ時、右ストレートを放つ時などに特に顕著に表れる。
 これに対して、B2利き足左の体幹圧縮は主に左肩-右股関節で行われる。この影響で普段の構えにおいて右肩が持ち上がりやすく、体が開いてしまうという問題を必然的に抱える。
 B2利き足左の代表例であるGGGは、右ストレートがほとんどショートパンチであり、代わりに頭部を大きく動かす右オーバーハンドを多用する。これも右ストレートを放つ際に顎ががら空きになるという問題に対処するため、意図的に右ストレートの大振りを避けているものと思われる。
 桑原のコンビネーションは美しい。ただ、現状は抑止以上のものとして機能することがあまりないように感じる。その原因はある種の断続的なボクシングの流れにあり、その流れは右脚が外側に逃げるプレスの弱い構えと、その割に直線的な攻撃が多いというチグハグな状況が生み出している。
 厳しい事をいろいろ書いてしまったけど、それだけ気になっちゃう選手だからね。


🥊麻生興一
・タイプ:A1
・利き足:右?
 利き足についてはよく分からない。ごめん。
 ハイガードでひたすら前に出続ける、少しでも空いてる隙間からパンチを叩き込む。シンプルだけど、A1ファイターとしてはよくできた戦い方だと思う。
 近藤選手には左フックからの右打ち下ろしにやられてしまったけど、あれこそがB2の真骨頂であると思う。左右に動いてのコンビネーション。
 A1側の対策としては、とにかくガードを下げない事。そして体を押し付け過ぎず、わずかに距離を保ちながらパリング、ヘッドムーブを駆使する事。これぐらいかな…。


🥊堤聖也
・タイプ:B2
・利き足:左

 よい選手だと思う。器用だよね。
 サウスポーでも戦える変わった選手だけど、それだけ自分の身体の使い方分かってるってことだからね。みんな参考にしよう。


🥊南出仁
・タイプ:B2
・利き足:右
 バレロみたいな攻撃力だけど、バレロではない。
 利き足が前にあるからもっとサークリングを使ってもいいんじゃないかな…と思ってみたり。
 あと左ガードね。
 全身運動がよく出来てるだけに、もったいないと感じてる。



 あの、自分飯食ってきていいすか?
 流石に腹減ってきたんで。

こんにちは、ミラノです。

今回はA1だと思う(思ってた)選手をピックアップしていきます。
A1タイプの方、ご意見ご感想お待ちしております。


🥊アーノルド・バルボサ・ジュニア
・タイプ:A1
・利き足:右
 もう31歳なんだね。ペドラサにも勝ったし、そろそろ世界挑戦の機会が与えられてほしい。
 親子鷹で磨き上げたボクシングは堅実そのもの。地味といえば地味だけど、この戦い方でトップ戦線に食らいついてきてる時点で相当すごい。
 スヴェン・オットケみたいなやりにくさがある。
 少なくともパラレルタイプではなくて、B2と考えるにはあまり肘を動かさないし、脚の動き方も独特。
 でもってあまり右脚で軸を作ってる感じがしない。右脚から肘にかけての軸が基本的な姿勢を作っていて、弊害として右足底が引き気味になる。でもそこは割り切って良い感じにボクシングを組み立ててるなぁ。
 うん、なんだかんだこういう選手は応援したくなる。


🥊ラクバ・シン
・タイプ:A1
・利き足:左

 畑山世代の人たちならめちゃくちゃ印象に残ってる選手だろうな。
 左足にずしっと体重を乗せた構えからコンパクトなジャブをコツコツと当て、強力な右ストレート、右アッパー、左フックを浴びせる。
 余談だけど、A1利き足左って60~70年代の日本の優秀な選手に多く見られる気がする。


🥊張正九
・タイプ:A1
・利き足:右
 今は完全に勢いを失っている韓国プロボクシング界。TBPの投資は再び光を灯すことが出来るのだろうか?
 それはそうと、韓国といえばA1というのが僕の印象。特に張正九は大橋秀行を二度退けた名ファイターとして記憶に残っている人も多いだろう。
 何といっても持ち味はコンビネーション。どんどん前に出ながら、あらゆる方向からパンチを浴びせてくる様はロマゴンに近しいものを感じるね。
 これも僕の感覚に過ぎない話だけど、B2ファイターは距離を潰してから自分で左右に動いてベクトルを調整するのに対し、A1ファイターはパンチで相手を動かすことでベクトルを調整する傾向にある。その点で、A1はB2よりコンビネーションを持続させる能力が伸びやすいのではないだろうか。


🥊尾川堅一
・タイプ:A1
・利き足:右
 この人はA1ではないかと言われた時は驚いたな。僕の見識の狭さを思い知らされた。
 でも帝拳のB1の人たちと比べてパンチがめちゃくちゃコンパクトで、でもB2にしては腋を締めた姿勢が目立つ。
 改めて、日本人は骨盤が直立ないし後傾気味なんだなと思った。


🥊ヒルベルト・ローマン
・タイプ:A1
・利き足:右

 80~90年代屈指のテクニシャンとして、これまた日本人キラーとして一部の年代の方々はよく覚えていらっしゃるだろう。
 伸びのあるジャブ、逃げ水のようなフットワーク、高速コンビネーション。
 メキシコといえばインファイターなイメージだけど、ローマンをはじめ多くのスーパーメキシカンを育てたナチョはアウトボクシングを教える方が好きだよな。


🥊スレマン・シソコ
・タイプ:A1
・利き足:左
 良い選手だけどたまに無防備にもらっちゃう人。でもリカバリーは早い方だと思う。カーン様のような絶望的な感じはないかな。
 利き足は左…じゃないかな。右脚を畳んで右を打つことが多いし。
 セネガル出身で拠点はフランス。DAZN興行にも顔を出せてるし、近いうちに世界挑戦できるといいね。


🥊スブリエル・マティアス
・タイプ:A1
・利き足:右?
 頑張っている本人には本当に申し訳ないのだけれど、今現役の選手で最も体に悪い試合をする選手だと思う。
 何といってもパンチの質が異常。はたくようなパンチで何故相手がぐらつく?
 でもカラクリとしては、A1のパンチはコンパクトで一見体重が乗ってるように見えないというのがあるんだろうな。
 フットワーク、ガード、ボディワークのいずれもあってないようなものだけど、図抜けたパンチの鋭さ、凄まじいスピードのコンビネーションは既に伝説として語り継がれてもいいレベルだろう。
 あと、利き足についてはちょっとよく分からなかった。右かなぁ?という程度。


🥊ペッチマニー・CPフレッシュマート
・タイプ:A1
・利き足:右
 タイといえばA1。やっぱり偏りがあるんだよな、どの国にも。絶対数としてA1が多いのか、単純にA1のためのボクシング指導が充実しているのかは分からないけど。
 この試合では終始迎撃に徹しているけど、他の試合映像見てると前に出てコンビネーションを決めることも多くて、めちゃくちゃ器用だと感じる。
 重岡優大がペッチマニーに挑むとの話を聞いた。難しい試合になるとは思うけど、ホームアドバンテージがあるからね。


🥊ワンヘン・メナヨーシン
・タイプ:A1
・利き足:右
 間違いなくレジェンド級の強さでありながら、あまり語られそうにないのが寂しい。
 ミニマム級でも比較的小柄な体格というハンデを抱えながら、優れたガード、ボディワーク、間隙を縫うようなパンチによってもうこれ以上緻密に出来ないほど完璧なボクシングを確立させていたと思う。
 露骨に休むとか、色気を出して攻め立てるといったものがほとんどない、まさに職人と呼ぶべきボクサーの一人。



昼飯食いたいので今日はこの辺で。出来れば10人揃えたかったんだけどね。
文章も長くなっちゃったし。

こんにちは、ミラノです。

今回は訂正回です。はーしんど。「絶対そうだよ!!」って言い張った後にやっぱ違うわごめんって言うの。
あと、前の記事には「訂正済み!」って分かりやすく書いておくと思う。忘れてなければ。



🥊マニー・パッキャオ
タイプ:B2⇒A1
利き足:左
 いろいろ理屈こねこねしたけど、初期動作の小さな右フック、伸び上がるアッパーとかはB2だと難しそう。
 でも利き足は左でいいと思うんだ…ローチがトレーナーだし…。
 4スタンス理論上同じタイプでも、利き足が違うと結構動きに違いが出てくる。そして、どちらかというと利き足の方が大事なのかもしれない。


🥊ジャック・デンプシー
・タイプ:B2⇒A1
・利き足:右
 あれだよね、パラレルタイプっぽくないけど低い姿勢を取りがちな選手大体A1なんじゃねって思えばいいよね。
 真面目に解説すると、肘を体幹に寄せながら広いスタンスをとるのはAタイプ独特の動作だと思う。Bタイプがやったら頭が地面とこんにちはする。


ここからは訂正でも何でもないやつ。現状のスーパーバンタム級あたりの最前線を見てみよう。

🥊ムロジョン・アフマダリエフ
・タイプ:B2
・利き足:左
 アフマダリエフ、利き足右だと思ってたけど、B2利き足右の僕的にはどうも真似しきれなかった。特に外旋回の右フックは再現が極めて困難。
 やっぱ利き足左のB2って強い人多くない?


🥊スティーフン・フルトン
・タイプ:B2
・利き足:左
 フルトン、A2っぽい動きしてるけど多分B2。そう見えるのは利き足が左だから。
 ジャブを打つと左股関節が沈むし、基本的な姿勢において肘は体幹から離れていることが多い。
 サークリングを好み、自分から距離を潰すタイプではない。
 この試合映像ではあまり発揮できてない左フックについては、コンパクトだが結構重みを感じる。


🥊ブランドン・フィゲロア
・タイプ:A1
・利き足:左
 一時期B2って言ってたけど、やっぱA1じゃないっすかね。
 密着時に相手が離れようとする時に膝が内側へ回転する、スムーズなダッキングとインファイトでのコンパクトな左右。B2はもっとパンチの軌道が大きくなるので、回り込んでスペースを作るか、突き上げるかすることが多いもんな。


🥊ジョン・リエル・カシメロ
・タイプ:B1
・利き足:右
 B1でほぼ確定。上腕・前腕共に内側へ回転しており、それと共に普段の構えでも体幹にねじれが見られない。
 それにしてもよくできたボクシングだよね。ナオヤのようにどっしり構えられる選手は苦手かもしれないけど、フルトンだったら勝てそう。それくらい図太い戦い方をしてくる。


🥊マーロン・タパレス
・タイプ:B2
・利き足:右
 一見パッキャオっぽい動きだけど、こっちはB2じゃないかなって思う。
 右フックの軌道が大きく、打ち下ろすことが多い。ガンガン前に出てくるようで、意外とそうでもない。利き足が前にあるので推進力があまりない。詰める時は小さなステップで若干のスペースを設けつつ、大きなスイングで相手を追い込む。


🥊井上拓真
・タイプ:B2
・利き足:右
 試合映像じゃなくて申し訳ないんだけど、兄貴との違いがよく表れているので。
 ランニングの時、ナオヤは肩があまり前後に揺れないのに対し、拓真は8の字を描くように揺れる。また、ナオヤが両手を上下に振るのに対し、拓真は胸の下で概ね固定されている。
 短距離走の時、ナオヤの両肘は体幹側面で安定しているのに対し、拓真は大きく肘を振っている。
 拓真はB1だとおもっていたけど、ナオヤのように戦えそうで戦えない、この歯がゆい感じはA2/B2の似通う部分が多くも決定的な違いがあることに起因していると思う。
 リーチが短いから~とかは知らん。


🥊マウリシオ・ララ
・タイプ:B2
・利き足:左
 Bronco(荒々しい)というニックネーム通り、暴力的な左右を繰り出す最近話題の人。
 メキシコはB2利き足左のオーソドックスで良い選手がたくさん出てくる。クーヨやナチョのおかげ?
 フットワークは無いに等しいけど、自分のパンチがどこで最も強力にインパクトするかを熟知しているので、ベクトルの調整が上手い。
 似たような質のパンチを持つ人、日本にもいるよね。矢吹正道って言うんですけど。


🥊タイウォ・アグバジェ(Taiwo Agbaje)
・タイプ:B2
・利き足:左
 最後に、boxrecをちょろっと漁ってたら面白そうな選手を見つけたので紹介。
 ナイジェリア人だけどトランクスにはイギリスの国旗もあり。
 フェザー級ということはドッベイと競合することになりそう。イギリスのボクシング市場は軽量級も賑やかだから、良いよね。
 クロフォードと似てる所はとことん似てるので、暇な人は見比べてみてほしい。


こんなところかな。B2ばっかだね、結局。
何せ大きな市場を抱えてる日本、イギリス、メキシコ、アメリカのいずれにおいてもB2の優秀な選手が多いから。
僕が分析をミスってる可能性もあるけど()

こんにちは、ミラノです。

今回はヘビー級にめっちゃ注目してみますか。それも結構古い選手を中心に。


🥊マイク・タイソン
・タイプ:B1
・利き足:右
 うーん、利き足左はやっぱり変だよなぁ。ガンガン前に出てくる選手だし。と、ツイートしてから思った僕。
 つま先に重心が寄っている分、尚更ファイター向けの肉体といえるんじゃないかな。
 B2タイプだったら時計回りに回り込むムーブが目立つんだけど、タイソンみたいに閉脚の傾向があるB1は真っ直ぐ突っ込むことが多い。


🥊ロッキー・マルシアノ
・タイプ:B1
・利き足:右
 タイソンと同じB1利き足右じゃないかと思う。
 体幹のねじれがあまり見られず、かなり右足に重心が偏った構え。
 密着するとみぞおちを曲げて低い姿勢をとるところとか、タイソンそっくりだね。


🥊モハメド・アリ
・タイプ:A2
・利き足:右

 B2かな?と一瞬思ったけどやっぱA2。利き足は右…なんじゃなかろうか。
 ダッキング動作は右足側へ沈むことが多い。
 スウェーバック時は肘を体幹側面に寄せてバランスをとっている。


🥊ジョー・フレージャー
・タイプ:B2
・利き足:右

 めちゃダッキングするからA2?と思ってしまうのだが、体幹はうねってるしなぁ…。
 フレージャーはかなり体躯が小さい選手なので、よほどダッキングの練習頑張ったんだろうなと思う。
 アリのパンチが手打ちに見えるのに対し、フレージャーは胴体ごと叩きつけてるように見えるよね。

🥊ケン・ノートン
・タイプ:B1
・利き足:右
 クロスアームでのしのしと迫る。
 左右フックはほとんど地面に対して平行に放たれるところがフレージャーとの明確な違い。あと上腕の外回転も見られない。


🥊ジョージ・フォアマン
・タイプ:B2
・利き足:右
 なんか、ここまでB2利き足右とB1利き足右ばっかりだな。「サウスポーはヘビー級で世界王者になれない」というジンクスがあったらしいけど、それも分かるなぁと思うぐらいタイプが偏ってる。でも間違ってるかもしれない。間違ってたらすまん。
 ビッグジョージの右ボディフックって独特な軌道だよね。上から叩きつけるような打ち方。しっかり体幹を圧縮させて力を伝えてる。


🥊ラリー・ホームズ
・タイプ:B1
・利き足:左
 トーマス・ハーンズみを感じるホームズのボクシング。多分タイプもハーンズと同じB1、そして利き足も共通して左じゃないかな。
 体幹左側の圧縮が主体になるので、ジャブ、ワンツーがめちゃくちゃ伸びる。のではなかろうか。


🥊ジャック・デンプシー※訂正済み
・タイプ:B2
・利き足:右
 デンプシーロールであまりにも有名なジャック・デンプシー、多分だけどB2利き足右。でももう正直よく分からんくなってきた。
 かの大技は対角の肩-股関節間で交互に体幹圧縮を起こすことによって繰り広げたものと思われる。
 顎をがっつり引いて構えるから、クロスタイプなんじゃないかとは思うんだけどなー。


🥊ジーン・タニー
・タイプ:A2
・利き足:右
 デンプシーを二度下したジーン・タニーのボクシングは2020年代においても通用すると思う。
 それにしてもB2とA2の区別は難しい。多分利き足右の選手が特に見分けづらいんだろうな。
 サイドに回り込むとかせず、常に相手を正面に捉えつつ、ジャブとワンツーで釘付けにする。
 コンビネーションの打ち方とか、アリっぽいなぁと思う。


🥊ジャック・ジョンソン
・タイプ:B1
・利き足:右
 史上初の黒人としてヘビー級世界王者になった男、ジャック・ジョンソン。
 B1だと思うんだけど、どうだろう。少なくともB2の僕からすると、あの構えは右脚にかなり強い負担がかかる。もう少し膝を開きたくなる。



 途中から自分でもようわからんくなってました。
 皆さんの意見が必要です。いつでもお待ちしております。

こんにちは、ミラノです。

物事を分析的に見るのは昔からクセなのですが、理屈で述べる事が出来ないものに対してはめちゃくちゃ感情的になってしまう悪癖があります。

感情と理性、どちらも疎かにできないものです。どちらも適度に扱えるようにしなきゃ。


さて、今回の報告です。


🥊マニー・パッキャオ※訂正済み
・タイプ:B2
・利き足:左
 僕はA1と考えていたけど、とある書籍ではA2と書かれているらしい。
 でも今改めて見てみると、これはB2だ。みぞおちを曲げることでリズムを作り、肘と一緒に体幹を振る。A1なら膝の真上に肘が来ることが多い。
 フットワークは自然と弧を描く感じで、これはいかにもクロスタイプらしい。攻撃では、腕と体幹を鞭のようにしならせて右フックを放つ。左股関節ごと押し込むような左アッパーで相手の身体を起こし、対角線上へ向かって左ストレートを打ち抜く。
 B2利き足左で異様なほど強い選手って結構いる気がする。でもその前に、パッキャオを鍛えた名トレーナー、フレディ・ローチの現役時代の映像も見てみよう。


🥊フレディ・ローチ
・タイプ:B2
・利き足:左
 パッキャオと同じB2利き足左だと思う。彼の構えはメキシコの優秀な選手に多いやつ。
 若干顎が前に出て、左足がつっかえ棒になったような構え。
 選手としては大成しなかったローチだが、トレーナーとしては多くの名誉を得てきた。
 彼がパッキャオと初めて出会った時、軽くミット打ちしただけで意気投合したというのをドキュメンタリーで見た。さぞかし「こいつ、俺のやりたい動きを悉くやってくる」と感動したのではないだろうか。
 それも4スタンス理論的に、そして利き足的に彼らが同じであるとすれば、合点がいくことだ。

🥊エドウィン・バレロ
・タイプ:B2
・利き足:左
 鬼神の如き強さで2階級制覇を果たしたのち、自らの手で人生を破滅させた男。
 左足に体重を残したまま、凄まじい左右スイングを悉く的中させてくる。
 そして世界王者になってからはスピードが増し、カウンターも取れるようになった。
 右フックが空振りしてもそこから左肩-右股関節にかけて体幹を圧縮させ、飛び越えるように左ストレートを狙い打ちする。こういうところはパッキャオと似てるかも。あとディフェンスがフットワーク主体であまり頭部を派手に動かさないところとか。


🥊ヴァシリー・ロマチェンコ
・タイプ:B2
・利き足:左
 パッキャオやバレロとは少しファイトスタイルが違うけど、ロマチェンコもB2利き足左。
 距離を詰めたら最後ねばりつくように密着し、その状態から自在に左右を当てる。
 サウスポーの利点を活かした回り込み、そして対角に向かってパンチを放つクロスタイプの特性を活かし、ゼロ距離の状態からクリーンヒットを集める技術は、間違いなくプロボクシングに新しい風を吹かせた。
 重心が右足に結構寄っているのか、右脚のバネを積極的に活かす印象。それでいて利き足が左だから、結果的に優れたバランスを形成しているのかも。


🥊ゲーリー・ラッセル・ジュニア
・タイプ:B2
・利き足:左

 ロマチェンコが世界王座を初めて獲得した時の相手がゲーリー・ラッセル・ジュニア。
 高速連打とKOパンチの右フックが特徴的な選手だよね。
 この映像におけるKOパンチとなった右フック、股関節で押し込んでるようには見えないけど、これは左肩から右股関節にかけて既に体幹圧縮が起きていて、そこから戻る動作を活かして拳にパワーを伝えてるからだと思う。
 フェザー級としては小柄な選手だからか、一気に踏み込んでドーンではなくジリジリとサークリングしながら攻撃の機会をうかがうスタイル。
 同じタイプでも結構戦い方は変わるものだなぁとしみじみ。


🥊ゲーリ・アントワン・ラッセル
・タイプ:B2
・利き足:左
 結構長い間分析に苦しめられたのがこのゲーリ・アントワン・ラッセル。
 ただ1タイプにしては背筋がスラッとしていること、A1と考えるには腋が開いた構え、A2と考えるには距離の詰め方が真っ直ぐじゃない。
 結局、長男のゲーリー・アレン・ラッセル(要はラッセルジュニア)と同じB2と考えるのが自然ではないだろうか。かなり重心が前にあるので、結構つんのめってる印象。

🥊ジャーモル・チャーロ
・タイプ:A2
・利き足:左
🥊ジャーメル・チャーロ
・タイプ:A2
・利き足:左


 兄弟ボクサーと言えば、チャーロ兄弟。
 一卵性双生児なだけあって、二人ともしっかり同じタイプ、利き足。戦い方は結構違うけど。
 ジャーモルは重心にあまり偏りがなく、大きな体躯とジャブを活かして相手を釘付けにする堅実な戦い方が出来る。
 ジャーメルの重心はかなり左に寄っており、メイウェザーのようにジャブを打ちながら自然とサークリングする。リング中央を陣取りにくい欠点があるものの、ここ数年における一発の剛速球ぶりは兄貴を超える勢い。


🥊亀田興毅
・タイプ:B2
・利き足:右
🥊亀田大毅
・タイプ:B2
・利き足:右
🥊亀田和毅
・タイプ:B2
・利き足:右


 兄弟ボクサーといえば、亀田三兄弟。
 それぞれファイトスタイルは異なるけど、タイプも利き足も多分全員同じ。
 興毅さんの素早い左カウンター、大毅さんの左フック、和毅さんの左ジャブ。
 どれも素晴らしい技術だよなー。
 特に興毅さんと大毅さんの身体に顕著だけど、広背筋下部がかなり発達している。背を曲げたベタ足の構えにおいては特にあの部分に負担がかかるからだと思う。
 みぞおちをたわませてエネルギーをつくるBタイプならではの特徴ってやつかな。



今回はB2利き足左の超人と兄弟ボクサーといった感じでテーマに沿ってまとめてみました。
その方が記事の内容、伝わりやすいよね?多分。

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