どうも、ミラノです。
今回はアメリカンを中心に見ていこうかな。
なんといってもボクシングの中心地、傾向はあれどいろんな選手が出てきます。
🥊リチー・ケイツ
・タイプ:B1
・利き足:右
しょっぱなから初耳かもしれないですが、先日亡くなられたということで供養の気持ちも込めて。
1970年代、WBAライトヘビー級タイトルを保持していたビクトル・ガリンデス(アルゼンチン)に二度挑んだ。ガリンデスは同タイトルを10連続防衛している。
B1ファイターはB2と比べて、距離が詰まった状態でも正面からパンチを打ち続ける。また、左ボディはやや内側をえぐるように命中する。
🥊レジス・プログレイス
・タイプ:B2
・利き足:左
最近、気づいたことがある。アメリカにはB2利き足左のサウスポーで優れた選手が多い。
今までそういう選手はA2かB1だと思ってたんだけど、どうもそうではない。
ガードを割る正面からのワンツー、外旋回の左右ボディと伸びのある右フック、そして反時計回りのゆったりとしたサークリングで絶妙な距離を保ち続ける。
パッキャオみたいに脚を使いまくるのではなく、ダッキングやショルダーロールによる見切りディフェンスを駆使し、不用意なカウンターの被弾を避ける。
こういうアメリカンボクシングのあり方に適したタイプとして、B2利き足左が挙げられるのかもしれない。
🥊ヘンリー・アームストロング
・タイプ:B2
・利き足:右
超古いけど伝説の選手ということで紹介せずにはいられない。
世界王座同時三階級制覇(当時の階級は8階級のみ)って、どうやったらそんなことになるん?
典型的なスポーツ心臓だったそうで、そりゃこんなブルファイターになりますわな。
最近ではガードを高く掲げたまま、腰を落としてダッキングするのをたまに見かける。当時のダッキングは首付け根-足底の線分上に両拳を添えながら、腰を引くように上体を倒してたわけだけど、この技術は未だに使われてる。
🥊マイケル・スピンクス
・タイプ:A1
・利き足:右
スピンクス・ジンクスと呼ばれた右ストレートの火力、伸びは特別。
似たようなボクシングをする選手にエリック・モラレスが挙げられるけど、彼と比べてバランス感覚ではやや遅れをとるものの、左フックのリターンが素早い。大きな軌道にならざるをえないB2に対して、A1のそれは本当にコンパクト。右を引き立てるための左がある。
🥊レオン・スピンクス
・タイプ:A1
・利き足:右
やっぱり兄弟ってタイプが同じになりやすいんだろうな…つくづくマイケルと動きがよく似てるなって思う。
🥊コーリー・スピンクス
・タイプ:B2
・利き足:左
じゃあ甥っ子のコーリー・スピンクスは?B2です、ハイ。
サウスポーだしタイプも違うしで、近縁でもこうなるんだなぁ。
🥊ザブ・ジュダー
・タイプ:A2
・利き足:左
ジュダーといえばその速さ。
こんな真っ直ぐに踏み込んで伸びのあるワンツーが打てるのは、A2のなせる技とみえる。
少なくともB2ならもう一癖ある動きになってしまう。
あと、この人あんま反時計回りのサークリング使わないよね。詰められるだけ詰めたいって感じ。
🥊ケリー・パブリク
・タイプ:B2
・利き足:右
ゴーストと恐れられたパブリク、その強みはぬるっと出てくる強打。
あまり広背筋が発達していないけど、軸づくりの上手さで威力を補強してる。
なんかこの選手もモラレスっぽい気がしてならないけど、モラレスもまたテリブレ(恐怖)の愛称がついてる。同系統といっていいよね、これ。
🥊ロイ・ジョーンズ・ジュニア
・タイプ:A2
・利き足:右
オールタイム・パウンドフォーパウンドで確実に名前が上がる彼はA2、利き足左。
手数がやや少ない傾向にあるのは待ちのスタイルゆえ。利き足が前にあるのでプレスがそもそも強くない。
その代わりに圧倒的なスピード、A2ならではの全方位から正面を切り裂く多彩なブローで失点すら許さないボクシングを築き上げた。
🥊シュガー・レイ・ロビンソン
・タイプ:B1?
・利き足:右
少なくとも、B2ではないんじゃないかな…という程度。今の見解は。
あとコンビネーションとか特に顕著なんだけど、腕の外回転がほぼ起きてない気がする。
いや、それにしても未だ色褪せることない美しさがある。当時は薄くてちっちゃなグローブでやってた分、ちょっとグロテスクにすら感じてしまうけど。
うん、まずはこんなところかな。
やっぱりアメリカのボクシングは楽しい。選手も資料も豊富ってのは大きいだろうけど。