boksado備忘録

『boksado』管理者、ミラノの物置です。

カテゴリ:ボクシング > B2タイプ【4スタンス理論】

こんにちは。ミラノです。

既に生ける伝説と化したGGGですが、彼の全盛期は本当に誰が勝てるんだと感嘆の声が上がるものでした(要出典)。

そんな彼のボクシングを引き継げそうな選手を見つけたので、紹介しましょう。


🥊キャンベル・ハットン

コアな方なら大いなる疑問符を頭に浮かべたことでしょう。ライトな方なら誰だそいつと思ったことでしょう。

彼こそはかつてのイギリスのスーパースター、リッキー・ハットンの息子。

ぶっちゃけデビュー当初はいろいろ問題ありで、この先親父のようにトップ戦線へ駆け上がるとは思えない出来でした。

しかし、先日のビボルvsラミレスのアンダーでは素晴らしいパフォーマンスを披露しました。


なぜ彼がGGGのファイトスタイルを引き継げるのか。今回はそれを4スタンス理論含め独自にプレゼンする回です。

HattonStance


GGGstance

ハットン、GGG共に4スタンス理論上はB2タイプに該当します。基本姿勢においては右足底、右股関節、首付け根前面を軸ポイントとし、これらを一直線上に揃えます。

ジャブを見てみましょう。

HattonJab1

左足に体重を落とし込みつつ、右肩を背中側へ引っ張り上げることで疑似的に右股関節-左肩間で体幹を圧縮します。

ただ、これについてはGGG(全盛期)の場合、

GGGJab1

より勢いよく右肩を引っ張り上げ、上半身からの出力を活かしてジャブを伸ばします。同じように左足へ体重が落とし込まれるのですが、ほとんど宙に浮いた状態となっていることからも、改めてGGGの体幹の高い能力には驚かされますね。

別の角度から見てみましょう。


HattonJab2


GGGJab2

ここでもGGGはハットンと比較してより深く左肩を押し込んでジャブを打ち出しているのが分かります。
ただ、全体的な姿勢としてはほぼ同じですよね。肘はBタイプにおける可動ポイントということもあり、積極的に動かすことによって全身の連動を補助します。

また、ここでも左足を水色の円で囲っていますが、察しの良い方ならもうおわかりでしょう。
GGGとハットンはどちらも左足が利き足です。


これは多少僕の独自見解を含みますが、ボクシングは4スタンス理論だけでなく利き足によってもアクションに影響を及ぼすようです。
同じオーソドックスでも利き足が異なることによって、パンチのベクトルやディフェンスの傾向などが変化するといった具合です。


HattonRight


GGGRight

右を見てみると、二人ともしっかり左股関節-右肩間で体幹を圧縮させているのが分かります。
また、Bタイプなので回転扉の如く上体の芯を回すことで全身運動を実現させています。

利き足に関連することですが、研究していて一つ気づいたことがあります。
あらゆる人間には4スタンス理論に関連してある種のパワーラインがあるということです。

GGGとハットンであれば、それは左足-左股関節-右肩間で成立しています。
重心は基本的に利き足に偏るので、動作の根っこは左足にある。そして、体幹の動作は左股関節-右肩の圧縮を基準とする。
分かりにくい説明で申し訳ないですが、次の左ボディで何が言いたいのか頑張って解説します。

HattonBody

ここでのハットンの左ボディは右足底、右股関節、首付け根前面で軸を形成し、右肘と左膝を積極的に動かすことで体幹を回転させています。
注目してほしいのが、利き足はつま先、反対に軸足はかかとを活用しているという点です。
正直理由はよく分からないですが、利き足はつま先、軸足はかかとを地面につけることでそれぞれの役割を果たしやすくなるようです。こういうのも勉強したら理由が分かるのかな…?

一方で、こんな打ち方もあるようです。

GGGBody

人によってはもう何回見たか分からないであろうマックリン戦のKOパンチとなったGGGのレバーブロー。
ここでは右足がキャンバスから離れてしまっていますが、その代わりに左足底、左股関節、右肩を揃えることで軸を作り、右肩を背中側に引っ張ることで体幹の回転を実現させています。

この軸、先ほど紹介した「パワーライン」と全く同じやつなんですよね。
ハットンの左ボディは(一見分かりづらいですが)4スタンス理論的には右股関節-左肩間で体幹を圧縮することによって力を伝えています。
これに対しGGGは、右肩を背中側へ引っ張ることで、疑似的に右股関節-左肩間での体幹圧縮を実現させているようなのです。
これが出来るのも、4スタンス理論上の軸と「パワーライン」が一致しているからではないかと、僕は考えています。


なんか書いてたらGGGとハットンの相違点みたいになってしまいました。
繰り返しになりますが、GGGとハットンはB2タイプ、利き足が左であるという2つの点で共通しています。
あと体型も少し似ているかな?

ハットンはまだまだこれからの選手なので、GGGのようになれるという期待は重すぎるかもしれませんが、それでも先日の良いパフォーマンスを見ると、ワクワクせずにはいられないんですよね。
「B2利き足左オーソドックスマスター」といえるGGGを目指せる条件を満たす。そして、今まさに急成長中。いや、そりゃワクワクしますって。

検証していて改めてGGGってエグいボクサーだなと思わされましたが、もう新しい世代はすぐそこまで来ている。
ハットンには今のアグレッシブな戦い方を更に高めて、いずれカザフの雷鳴に匹敵する「ハリケーン」となってほしいものです。

僕はキャンベル・ハットンを全力で推しますよ、えぇ。


それでは!

【参考動画】
ハットン(ビボルvsラミレス前座)

GGGvsマックリン

GGGvsロサド

 こんにちは、ミラノです。

 村田さんは「アマにもプロに負けないところはある」と言って憚らない。
 僕は大いに賛同します。特に今年の東京五輪ボクシング競技はマジで面白かった。「素人のボクシング」とは一体何なのか、考えさせられてしまいます←

 さて、今回は遥か昔、そんなアマチュアボクシングで、しかも東京五輪で頂点に輝いた男子ボクサーを紹介しましょう。


【桜井孝雄】

 これまた白黒のハイライト映像ですが、現在のボクシングでも充分に通用してしまうのではないでしょうか?
 理想的なサウスポーといっていいでしょう。

 そんな桜井孝雄は典型的なB2タイプです。
 軽やかなフットワーク、真っ直ぐ伸びる切れ味たっぷりのジャブ、バックステップからの左ボディ、右チェックフックから相手が下がるところを狙っての左ストレート。
 嗚呼、これぞボクシング!!

 2021年現在におけるB2サウスポーのハイエンドはクロフォードやロマチェンコなどが挙げられるわけですが、そもそもB2サウスポーって人種や国を問わず多い印象です。

 足底-股関節-首付け根を軸ポイントとして姿勢をつくり、
体前面を主動面とするB2のアクションは、サウスポーに求められる技術と親和性が高いとみられます。
 例えばフットワークは弧を描く傾向が強く、相手(オーソドックス)の外側へ回り込みやすい。右フックはBタイプらしくワイドに、そして脊椎横突起を軸として体幹を回すためB1以上にロングで繰り出すことが出来、踏み込む相手をいなしたり、距離を保ちながらカウンターを決めるのに最適です。

 相手にとっては、逃げ水を追わされているような気分でしょう。で、不用意に近づくと左ストレートが待っている。

 あれ?B2サウスポー最強じゃね?と思うかもしれません。
 最強になれるかは、その選手が如何に自分を理解し、いかに環境に適応できるかにかかっています。
 B2サウスポーは、自分の才覚に気づく条件が少し緩いだけなのかもしれません。これはリングの上で展開される人間の心理の傾向とも、それなりに関係がありそうです。

 こんにちは、ミラノです。

 突然ですが、大昔のボクシングに興味がある方ってどれくらいいらっしゃるでしょうか。

 僕はそういうの大好きです。今とは違った趣があります。背景を知ると、たとい白黒でカックカクだとしても映像の迫力が半端なくなります。

 ですがこのブログ、あくまで4スタンス理論から見たボクシングを紹介するコンセプトなんですよね。

 ということで今回は1950年代に活躍した、とある古のジャパニーズファイターを分析してみましょう。


【白井義男】


 言わずと知れた日本人最初のプロボクシング世界王者ですね。身長が高い方が白井さんです。

 彼はおそらくB2タイプです。
 股関節の高さがほとんど常に固定されていて、これは典型的なBタイプの特徴であると思います。

 体型について、肩に注目していただきたいのですが、だらんとした形状ですよね。これはクロスタイプに多く見られる特徴です。ちなみにパラレルタイプだと怒り肩になりやすいです。
 クロスタイプは身体前面を主動面とするため、胸側の筋肉に引っ張られてこのような形になるんじゃないかなぁ、などと推測しています。

 ボクシングに注目しましょう。
 まずはディフェンス。ガードは低いですが頭がよく動いていて的を絞りにくいですね。
 ダッキングにおいては、右拳を首元に添えて軸を安定させつつ、右股関節から左肩にかけて体幹を収縮させることで素早い動作を実現させています。右拳はパリングに用いることも出来ます。

 ジャブがたいへんよく伸びますが、この時も蹴り出すときに右拳は首元に添えられ、軸から股関節が逸脱することによって発生するバランスの崩壊を防いでいます。

 パンチのほとんどが強打です。しっかり腰が入っていて重みを感じますね。
 2度目のダウンを奪ったコンビネーション(7:05~)が参考になると思いますが、左アッパーを当てることによって相手の頭が流れる方向を予測し、回り込んで自分の右アッパーが最も打ちやすい方向へ相手の頭がおかれるように調節しているのが分かります。
 自分の「打点」を熟知していますね。今でもこの技術を使うB2の選手、たまに見ます。代表例はロマチェンコです。
 クロスタイプは脊椎横突起が体幹を動かす基点となるため、動作するたびに横滑りが起きます。左右を強振する場合、適宜ポジションを変えて調節する必要があるのです。

 かつて世界の頂点に輝いた技術、今でも充分通用しちゃうんですねえ。昔は昔?ノンノンノンノン。
 4スタンス理論は今と昔のボクシングを繋ぐ重要なファクターなのです。

 こんにちは、ミラノです。

 ウガス先生勝ちましたね~、それも文句なしに。
 サーマンも初回のダウンや10回にボディで下がったシーンがなければポイントで勝つことが出来たでしょうが、それが出来なかったのは4スタンス理論的にもある程度説明がつきそうです。


【サーマンがパッキャオに勝てなかった理由】
 A2タイプのサーマンは運動神経抜群で、パンチ力のあるアウトボクサーです。しかしA2タイプはそれゆえに序盤にペースをあっさり掌握しては少しずつ試合がダレて途中でコケるという試合展開に陥りがちです。

 特にサーマンはよく左右に動いて相手のプレスをかわそうとしますから、なおさら中盤以降にボディが効きやすいのですよね。また、左右に逃れる時も弧を描くというよりはカクカクした線を描くA2らしい傾向にあります。例えるならカービィのエアライドに登場したルインズスターみたいな感じです。伝わってください。


 当興行のアンダーに出場したマグサヨもA2ですが、下がり方がもったいないと指摘する方が結構いらっしゃいましたね。あれはむしろA2にありがちな動きなのです。そしてインサイドが苦手なので真っ直ぐ下がるのになかなか打ち返せない。
 だからこそA2は力強いジャブで跳ね返すか、メイウェザーのように半身の姿勢で巧みなボディワークを使っていなすかしなければならないわけです。
 サーマンはどちらの武器も充実していなかった。結果、スタミナはすっかり抜け落ちたけどパンチ力と一瞬のキレが健在のパッキャオには明確に敗北したのです。

 しかし、今回の相手はサーマンでもスペンスでもなく、ウガスでした。
 予想記事でも書きましたが、ウガスはB2タイプです。マルケスと同じです。
 パッキャオと言えばバレラ、モラレス、マルケスという錚々たるメキシカンと戦い抜いた実績がありますが、このうちマルケスには最後まで完勝することが出来ませんでした。バレラがB1、モラレスがA1であるのに対して、マルケスがB2だったからというのは大いにあると思います。

 バレラのレバーやモラレスの右ストレートより、ワンテンポ置いて伸びてくるマルケスの左フック、右ストレート、右ボラードは何倍もパッキャオにとって厄介でした。

 そして先日、パッキャオは同じB2であるウガスに敗れたのです。

 もちろんパッキャオは他のB2ファイターとも多く手を合わせ、そして勝利してきました。今回はそれを覆す要素がいくつも重なりました。

【ジャブ、体格、パッキャオのスタミナ不足、そしてB2であること】
 はい、上記のとおりです。ウガスが序盤でジャブの差し合いをある程度制した時点で、パッキャオはおびただしい発汗と共にペースを失いました。ジャブにジャブを被せるというパッキャオお得意の職人芸がこれほどまでに通用しなかったのは、ウガスが体格で大きく上回り、且つリードブローの伸びる選手であり、そしてB2タイプであるからです。

 ジャブで優位に立つことが多いのはクロスタイプ(A1/B2)だと僕は考えています。もちろんパラレルタイプ(A2/B1)でも巧みにジャブを使いこなす選手はいますが、クロスタイプ相手になると結構苦しくなりがちです。




 ドネア(A2)はナルバエス(A1)を倒せませんでしたが、前手の差し合いで明確に上回れなかったのも大きいと思います。リゴさん(A2)からは4ラウンドに左フックカウンターを決め、10ラウンドに左フックでダウンを奪えましたが、ナルバエス戦ではまともなクリーンヒットすら許してもらえませんでした。同じサウスポーでディフェンシブでもこれだけ差が出るので、タイプの違いは結構試合の流れに影響すると思います。

 で、ウガスはB2。パッキャオもA1なのでお互いリードブローが試合のカギを握る傾向にありますが、体格というアドバンテージとジャブにジャブで返す巧みな技術があったからこそ、ウガスは自分の思うように試合を組み立てることが出来たといえるでしょう。

 しかし、先日の予想記事ではジャブについて完全にスルーしてしまいました。この点でもパッキャオが上回るんじゃないかと思って言及しなかったので、これはもう完全に僕の予想が外れましたね。
 よく考えればパッキャオにとって不利なポイントが散見されるのに。体格差を的確に考慮したイメージは難しいものです。

 右ボラードはやっぱりよく当たりましたね。このパンチはパッキャオも大概狙われるのに慣れてるでしょうから、しっかりガードを上げて対処をしていましたが、体が伸びたところへ受け止めるので高確率で吹っ飛ばされました。マルケス戦とまんま同じパターン。

(9:58あたりから)

 ウガスのそれは猫背の傾向が強く、力が分散しがちなので効かせるような質のパンチではないですが、外から飛んでくるパンチの恐ろしさをよく知っているパッキャオにとって決して無視できるものではなかったはずです。
 パッキャオはフットワークがディフェンスなので、どっしり構えて巧みなボディワークを駆使してひらひら避けるのは身上ではありません。元から抱えていた問題を、彼は最後まで克服することが出来なかったといえるでしょう。


 得意の右ボディでパッキャオに踏み込みを躊躇させたのも大きいですね。これに関してはパッキャオがスタミナを気にしていたともとれますが。

【ウガス先生を称賛したい理由】
 この試合はきっとウガスの評価がうなぎ登りになるようなものではないでしょう。パッキャオは大概落ち目であり、代役だったこともありウガスは注目度の低い選手です。試合も普通に行われ、普通に終わり、普通に勝っただけです。

 でもね、なんという巡り合わせでしょうか。あれだけ期待されていたスペンスがまさか目の怪我で撤退を余儀なくされ、たまたま同じ興行での出場を予定してたところへお鉢が回り、短い準備期間でも自分の戦い方を確立し、そして勝利したのです。

 御年35、ここまで来るのに亡命、連敗という挫折、ポーター戦での議論を呼ぶ惜敗…あらゆる試練を乗り越え、ふと神様が落としていった運をガッチリつかんでみせた。

 これほどに痛快な人生もなかなかないでしょう。

 だから、僕はウガスを先生と呼ぶことにしたのです。

 試合が面白いとは言いません。でも僕は当分の間彼を推すことになりました。
 スペンスファンの皆さん、対戦よろしくお願いします。クロフォードファンの皆さん、対戦よろしくお願いします。
 終わりです。

ご無沙汰しております、ミラノです。

YouTubeに動画上げてみたり、boksadoにBoxRecIDを載せてみたり、試行錯誤をダラダラと繰り返しておりましたが、いい加減こっちもやらなきゃと思いまして…。

別に誰かからお金をもらってるわけじゃないので、更新は全て僕のやる気次第なんですよね。ほんとすんません()


さて、人は予想するのが大好きです。予想が外れるとがっくりきますし、当たるといい気分になれます。

なので、今週末に予定されているパッキャオvsウガスの予想をバッチリ当てて一円にもならない男のプライドを誇示してやりたいと思います。



【ヨルデニス・ウガスについて】


 まずはウガスから見ていきましょう。
 試合運びが堅実過ぎて評判がよろしくないウガスですが、選手としては非常に優秀です。覗き見るようなガードで堅い防御を築き、相手の攻撃に対し強い左右ボディで迎撃して体力を奪い、右ショート及び右ボラードで顔面を痛打するというのが彼の基本的な攻撃プロセスです。

 フィジカルも充実していて、ほとんどの試合において引いて戦うのは稀です。パッキャオ戦でも前に出るのはウガスでしょう。

 ただし、決定力には欠けます。思うに、ウガスはほとんど常に腰が浮いてしまっているのです。
 当サイトのブログを読み漁ったような方は既にご存じかと思いますが、B2タイプの特徴として奥足かかと外側、奥足側股関節、正面側首付け根を固定ポイントとして一直線上に揃えることで基本的な姿勢が完成する、というものがあります。

 ウガスはどうでしょう。頭部を前面に突き出す形で、つまり顎が上がった状態で構えるため、首付け根が引っ張られてしまっています。それゆえ、かかと—首付け根の直線上から股関節が抜けてしまっているのです。

 ここで同じウェルター級で最近話題のヴァージル・オルティス・ジュニアや、歴代ミドル級最強候補と言って差し支えないGGGのパフォーマンスを見てみましょう。






 どちらもボクサーというよりはファイターですが、しっかり顎を引く(というより、首を引く)ことで姿勢を完成させています。どんな選手にも言えることですが、美しい姿勢は決定力に繋がるのです。

 ウガスは基本的には迎撃に依存したファイトスタイルです。相手がジャブを打った時、素早くスウェーバックして右ショートを打ち返すのが得意ですが、これはスウェーを行うことによって姿勢が修正され、軸が完成するからです。

 相手がボディを効かされて後退してもなかなかラッシュを仕掛けられない原因が、この点に集約されているといっても過言ではありません。
 また、上の動画では8ラウンドに右アッパーが効いたのを見て猛ラッシュを仕掛けるシーンがありましたが、恐ろしいほどに的中率が低い。慣れていないのもあると思いますが、やはり姿勢が整っていないことに起因していると思います。


 もちろん、徹底したガードと的確なボディショット、そして強靭なフィジカルといった彼の武器は、これまでのほとんどの試合において欠点を補って余りあるものとして機能してきたことは事実です。
 しかし、基本的な姿勢において欠陥を抱えているこのボクシングで、パッキャオ戦において確実な勝利を掴めるのかは、甚だ疑問です。



【マニー・パッキャオについて】


 次に、皆さん大好きパッキャオについて。
 流石にフットワークの鈍化、ガスタンクの縮小が顕著ではありますが、サーマン戦では10ラウンドに土壇場でレバーを効かせるなど異様なまでの決定力は相変わらずです。

 サーマンはA2タイプで、正面を外されるのを苦手としています。この試合の4ラウンドまではパッキャオに左右関係なく回り込まれ続け、彼が失速するまでペースを奪われっぱなしでした。

 初回にダウンを奪ったワンツースリーはコット戦でも火を噴きましたが、このA1ならではの高速コンビネーションはウガスにも通用すると思います。コットやウガスといったB2のパンチは外回りの軌道になりやすく、到達が少し遅れがちです。コット同様高機能なバックギアに欠けるのであれば、尚更被弾する確率は高くなります。

 ただし、ウガスの右ショートカウンター、及び右ボラードも綺麗に当たる確率が高いです。B2オーソドックスによるこれらのパンチに苦しんできたのは、ほかでもないパッキャオだからです。



 永遠のライバルと言っても過言ではないパッキャオとマルケスですが、マルケスは繊細なフットワークに基づく絶妙な距離の調整でもって、また時に大胆に踏み込んで右を当てるB2ファイターです。戦い方は違えど、繰り出すパンチの軌道はウガスと似ています。

 パッキャオがダウンするとしたら、ジャブに対する右ショートか、反時計回りに逃れようとしたところへの右ボラードだと思います。



【予想:パッキャオ判定】

 勝つならパッキャオです。上述した通りウガスは顎が上がった状態で構える傾向にあり、ひとたびガードが緩むと危うさが急激に増します。連打の的中率の悪さも、反撃を受ける要因になりかねません。

 そしてボディによる迎撃と右ショート、右ボラードでどれだけ支配できるかと言われると…うーん、微妙!

 サーマン戦のように消耗の激しい試合展開になるとも予想しにくく、やはりパッキャオ有利に変わりはないのかなと思います。

 つまり、僕が応援しなければならないのはウガスです。


 というか、なんなら前にもこのブログでウガスについて取り上げてた覚えがあるんですよね。その時も辛口でしたが、今回も似たような感じになってしまいました。

 でもね、プロでは思うように躍動できずとも、ここまで頑張ってきた彼を応援せずにはいられないのです。

 欠点が何だと言うのでしょう。僕としては、応援するかどうかには大して影響しない要素です。



 今回はリハビリついでに予想記事を書いてみました。

 予想を書いたからには、もちろん感想と分析も記事にまとめたいと思っています。

 21日、両者及び興行に出場する全ての選手が万全の状態でリングに上がれることを願っています。

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